元部下の投稿を読んでいて、彼女の「顧客満足」という姿勢に、私が伝えたかったことが伝わっていたんだなぁと感慨深く思う。
フランチャイズサポート、SVという仕事は、いかに相手を理解し、寄り添えるか、そして伴走しながら一緒に実績を作る。
やらせる、やらされるという概念はない。
自らが個々の責任で、やるべきことをする。
全ては、目の前のお客様の幸せのために。
ひたむきにがんばっている彼女に、
「まっきー、私、この話を教えたことあったっけ…」
【耳の大きなおじいさん】
私が子どもの頃、近所に東(あずま)さんというお宅があり、そこにおじいさんがいました。
おじいさんはいつも籐椅子で揺られていました。
耳が大きく、いつもニコニコして、いつも半分寝ていました。
もとは父と同じ病院の歯医者さんでしたが、数年前に定年退職しましたので65歳くらいです。
いまなら65歳は高齢ではありませんが、「村の船頭さん」の歌詞にも「ことし60のおじいさん」とあるくらいですから、当時は65歳といえば、近所でもっとも高齢でした。
この「耳の大きなおじいさん」は、「悩み事、相談事をするととても楽になり、解決が見つかる」ということで評判で、近所の人はもちろん、遠くからも人がやって来ました。
私は小さな子どもだったので、実際に相談したわけではありませんが、人の話によると、おじいさんはどんな話も黙って聴くのだそうです。
相手が笑うと、おじいさんも微笑んでくれるのだそうです。
相手が泣くと、おじいさんも涙を流してくれるのだそうです。
相手が黙り込むと、おじいさんはやさしい目で見つめて黙って待ってくれるそうです。
そして、相手が立ち上がると、 抱きしめてくれるそうです。
そして玄関まで送ってくれて、相手が見えなくなるまで手を振ってくれるそうです。
相談に来た者は、最後にみんな涙を流して、「ありがとう!ありがとう!」と感謝して帰っていくそうです。
「耳の大きなおじいさん」はどんな悩み事も、受け止めてくれるのだそうです。
あとになって私は、父親にこのことを聞くと、
「あのおじいさんはね、耳が聞こえなかったんだよ」
と衝撃的なことを話してくれました。
「えっ!どうして!どうして耳の聞こえない人が相談を解決できたの?」
と聞くと、父は、
「さあ、わからないけれど…きっと愛だったんだろうね」と言いました。
そして、父は、「ボケ(認知症)が かなり進んでいた」と付け加えました。
耳が聞こえないおじいさん、認知症のおじいさん、相手の話も聞こえない、相手の話も理解できないおじいさんが、多くの人の相談事や悩み事を解決したということ。
そのおじいさんを思い出すと、いつもニコニコしている笑顔が浮かんできます。
相談者は、黙って聴いてくれること、
うなづいてくれること、
共に喜んでくれること、
共に悲しんでくれること、
それを一番に求めているのです。
(地球村出版「ありがとう」より)」
と、伝えると、、、
彼女は
「聞いてました。でも忘れてました。あらためて読んで泣きました。大切なことを思い出しました。
ありがとうございました」
そう言ってくれました。
実は、ありがとうは私の方で、忘れてたのも私の方で…。
アグレッシブになっていた。
アサーティブを忘れてた。
そうだね、
人は自分でしっかり考える力があり、自分の力で前に進むことができる。
同じ気持ちを共有し、待って、信じて見守るということを、あらためて意識できた。
ありがとう…。
気づきと学びの今朝に感謝です。
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